胆道の疾患について
胆道の疾患
胆道とは、肝臓で作られた胆汁を十二指腸へ運ぶ通り道のことです。胆汁は脂肪の消化を助ける液体で、肝臓で作られたあと、胆管を通って十二指腸へ流れます。胆嚢は、胆汁を一時的にためておく袋状の臓器です。
胆道の疾患には、胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌などの悪性疾患のほか、先天性胆道拡張症や胆嚢結石症、総胆管結石症などがあります。胆道は肝臓、膵臓、十二指腸と密接に関係しているため、病気の部位や広がりによって必要な検査や手術方法が大きく異なります。
当科では、胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌、先天性胆道拡張症、胆嚢結石症を中心に、患者さんお一人おひとりの病状に応じた治療方針を検討しています。各疾患の詳しい説明と当科の特色については、ページ下部のリンクからご覧ください。
黄疸・胆管炎と胆道ドレナージについて
胆道の病気では、胆管が狭くなったり塞がったりすることで、胆汁の流れが妨げられることがあります。胆汁が流れにくくなると、皮膚や白目が黄色くなる黄疸、皮膚のかゆみ、尿の色が濃くなる褐色尿、便の色が白っぽくなる灰白色便などがみられることがあります。
また、胆汁の流れが悪くなったところに細菌感染が加わると、胆管炎を起こすことがあります。胆管炎では、発熱、腹痛、黄疸などがみられ、重症化すると全身状態が悪化することがあります。
黄疸や胆管炎がある場合には、手術や薬物療法を安全に行うために、まず胆汁の流れを改善する処置を行うことがあります。これを胆道ドレナージといいます。胆道ドレナージには、内視鏡を用いて胆管にステントという細い管を入れる方法(EBS、ENBD)や、体表から直接肝内の胆管に管を入れて胆汁を排出する方法(PTBD)などがあります。
胆道の手術療法について
胆道の手術では、病変を確実に切除することに加えて、胆汁の流れを安全に再建することが重要です。胆道は肝臓、膵臓、十二指腸、周囲の血管と近接しているため、腫瘍の位置や広がりによって手術方法が大きく変わります。
肝門部胆管癌では、胆管だけでなく肝臓の半分を切除し、胆汁の通り道を再建する手術が必要になることがあります。遠位胆管癌や十二指腸乳頭部癌では、膵臓の頭部、十二指腸、胆管などを一括して切除する膵頭十二指腸切除術が必要になることがあります。胆嚢癌では、進行度に応じて胆嚢摘出術に加え、肝臓の一部や胆管、リンパ節を切除することがあります。
切除後には、残った胆管と腸をつなぐ「胆管空腸吻合」などの胆道再建を行う場合があります。先天性胆道拡張症でも、将来的な胆道癌のリスクを下げるために、拡張した胆管と胆嚢を切除し、胆汁の流れを作り直す手術を行います。
手術のアプローチについては、当科の特色をご参照ください。
各疾患の詳しい説明
胆道の疾患は、病気の種類や部位によって検査方法や治療方針が異なります。以下の各ページでは、それぞれの疾患について、症状、診断方法、治療方針を詳しく説明しています。
当科の特色について
高難度手術から低侵襲手術まで。
肝臓・胆道・膵臓の病気に、患者さん一人ひとりに適した外科治療を。
当科では、開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援下手術を病状に応じて適切に選択し、ICG蛍光法による腫瘍・胆管・血流の「見える化」や多診療科連携を活かして、安全で精度の高い治療を目指しています。詳しくは当科の特色をご参照ください。
